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「いぬがみは、本物の海を見たことはある?」
いつも訪れているワールドでいぬがみ(演:なのか/Altolico)にそう語りかけ、回線落ちしてしまうアリー(演:宮野井/なのか)。
都会に住むいぬがみと戦場で暮らすアリー。
いぬがみは彼女に対して想いを伝えられず、アリーは本物の海を見る夢を抱くのだった。

本作はアリーの視点で物語が進むお話し。
戦場に身を置く彼女が見ている現実の空は灰色、仮想世界での空は青色。
この対比を絶望として利用するのではなく「本物の海を見てみたい」という欲求に繋げています。
虚構に縋る人間と言ってしまえばそれまでですが、本来規則や命令に従い感情を捨てて敵と対峙することを良しとする軍人がこの欲求を持つことが彼女の人間味を強く示しています。

日々VRChatを遊んでいるならわかる方も多いと思うが、我々は同じ仮想世界の中で時を共有しているが、生きている現実は違う。
誰かが今夜のおかずに頭を悩ましていれば、誰かは生きるためにどうすべきかを考えている。
誰かが朝から夜まで働いていれば、誰かは朝は寝て深夜にのみ働いている。
同じ国に生きていても、現実の行動まで似ているなんてことはない。
本作はそれぞれの日常を見せることで、仮想世界で今目の前にいる人は自分と全く違う現実を生きているかもしれないという可能性を思いださせてくれます。
自らの常識は、他者には通じないということも本作で見えるところです。

本作は短編ながら、その中に重要なメッセージを入れてくれています(これが本来意図したものかはわからないけれど)。
それに、重くなりすぎていないです。
尺と内容も見やすく、しかし大切なものを感じさせてくれる良い作品です。
また、本作は第三回VRCムービーアワードの脚本賞、助演俳優賞にノミネートされた作品です。
是非、一度見ていただければと思います。
【VRC映画】仮想世界の君へ -いつかの海- 【本編/ENSub】